Perspective Draw
空間に絵を描きたいという思いからスタートした。しかし、空間に絵を描く装置は探せば見つかるので面白みがないと気づく。さらに、実際に空間に描くのではなく、ペンを動かした軌跡をディスプレイに表示すると、それまで描いた線の位置をどうやって把握しながら描くのかという課題が出てきた。そこで空間に絵を描くという行為を飛行機雲に置き換えることで、これまでのペンと描く人の視点が切り離されていたものをパイロット視点で描くという新しい視点でペンと視点を一致させることで、絵の中に入りながら、空中を自由にドローイングできるのではないかと考えた。
一番苦労したのは、パイロット視点の実現である。正面と天面に設置したWebcamでペン先の座標を取得することは容易だったが、視線の向きをどうやって取得すれば良いのかについて悩んだ。加速度センサや地磁気センサで取得することも考えたが、ペン型デバイスの小型化やコーディングのしやすさなどから、ペン先の座標以外に視点の座標もWebcamで取得することでその2点を繋いだ線を視線とすることができた。