Tibro Esaler
俺らの周りにはプリント、オンスクリーンともに機械によって彫刻された文字で溢れている。凄まじいスピードで彫刻されるそれらの文字はタッチスクリーンでスクロールしながらそれ以上のスピードで読まれることに適していると思う。しかしこの超高速の文字のやりとりに慣れてしまったために忘れてしまったものがあるのではないかと考えた。つまり、俺は身体によって彫刻された文字のエモさを伝えたかった。この企画のメンバーである3人でライトペインティングアーティストとして作品をつくり、それらを写真集にした。暗い場所ならどこにでも描けることがライトペインティングの強みなので積極的に街中で描いた。
街中で描くことでその街のもつ偶然性とライブ感がシャッターが開いて閉じるまでの限られた時間にぎゅっと閉じ込められる感じが打ちこんだ瞬間完成される文字との違いを際立たせてるように思った。そして前からグラフィティが好きでやってみたいと思っていたので、ライトペインティングという形で合法的に美術作品や交番などの絶対できないであろう場所にボムれたことが嬉しかった。